1.今次協議会のポイント

今回の協議会では、ITの活用により産業効率化を図りたいという中国側の意図もあり、昨今の経済活動において不可欠かつ成長分野である「IT」をテーマとして基調報告、事例報告、交流会等を開催したが、特に今次協議会の特徴は以下の2点。

1個別企業間の交流会を拡充して実施(中国での開催は初)
(第8回:江蘇省福州市)九州側8社10名、中国側38社・政府機関が2グループに分かれて交流
(前 回:長崎市)九州側30者(うち企業27社)、中国側:10者(うち企業5社)が個別交流
(今 回:山東省威海市)九州側20社、8団体等、中国側:200社以上の企業、政府機関等
2これまでの「産業技術」に加え「貿易・投資」の情報収集の場としても機能
・中国中央政府、地方政府、関係機関に加え、多くの企業が参加したことで可能に

また、次回協議会は熊本県で行うことが双方により合意され、具体的な時期・テーマは今後双方で調整を行うこととなった。

2.第10回九州・中国産業技術協議会の概要

日 時 2002年3月5日(火) 8:50~18:00
場 所 中華人民共和国山東省威海市(威海金海湾国際飯店 国際会議中心)
テーマ IT(Information & Telecommunication Technology)
参加者
九州側
団 長 大野 茂 九州・中国産業技術協議委員会 会長
(社団法人 九州・山口経済連合会 会長)
副団長 大島 淳司 株式会社 正興電機製作所 取締役会長
ほか45名(企業22社。うち現地参加2社)
中国側
団 長 呉 忠澤 科学技術部 部長代理(副部長)
李 健 科学技術部高新技術発展及び産業化司 司長
黄 興 科学技術部交流中心 主任
苑 曙光 科学技術部国際合作司 副司長
董 昭和 山東省科学技術庁 庁長
崔 日臣 威海市政府 市長
ほか200名超(うち政府関係者32名)
概 要
1. 開 会
2.基調報告
○中国側:科学技術部高新技術発展及び産業化司 司 長 李 健
『テーマ:情報化で中国の工業化を推進する』
(要旨)
  • ・ 中国では、情報化による工業化は重要な戦略であり、近年、工業化は世界に注目されるほど進んできたものの、先進諸国と比べると依然として立ち遅れている。また、大部分の企業が、エネルギー消耗が高く、効率の低い生産を続けているのが実情で、環境に配慮した独自の工業化を図る必要がある。
  • ・ 情報技術産業の発展を加速させるため、高水準の人材育成や研究開発育成拠点をつくると同時に、政府の支援によって産学連携の研究開発システムの構築に取り組んでいる。
  • ・ 今後は、超大型集積回路とソフトウエアの2種類の製品開発に注力し、インフラ整備に努めるとともに、そのプロセスにおいて、海賊版の取締りや著作権の保護が政府の重要政策の一つとなってくる。
○九州側: 経済産業省九州経済産業局 局 長 本 孝一
『テーマ:九州における企業のITの利用状況とIT関連施策』
(要旨)
  • ・「e-Japan戦略」「e-Japan2002プログラム」等のITの利用促進に向けた日本政府の方針(超高速インターネット普及のためのインフラ整備など5つの基本的な方針)。
  • ・ ITの利用促進に向けた支援策として、「ITインフラ整備」「IT利用についての意識向上と人材育成」「ITを利用したシステムやソフトウェアの開発支援」。
  • ・ IT分野における九州と中国との今後の協力関係について。
3.九州・中国のITをめぐる状況報告
○威海股ブン集団有限公司
副総経理 于 淑梅
『テーマ:イノベーションと管理で豊かな成果を挙げ速やかかつ大いに企業を発展させる』
○株式会社 正興電機製作所
取締役会長 大島 淳司 (大連正興開關有限公司 前董事長)
『テーマ:正興電機におけるIT事業と中国での事業将来計画』
○海信集団科技股ブン有限公司
博 士 童 鋼
『テーマ:商品の研究開発を推進して海信集団を速やかに発展させる』
○株式会社 ゼンリン
OSGマネージャー 前原 賢司 (南京南大善隣信息技術有限公司 副董事長)
『テーマ:ITに関連した当社のITSへの取り組み』
4.協議会総括及び開催地提案
5.威海市投資環境説明
○説明者:威海市政府 副市長 陳 偉
6.交流会
○九州側参加者
企 業 19社 (24名)
自治体 2自治体(2名)
経済団体等 6団体 (9名) 合計 27社・団体等(35名)
○中国側参加者
企業、各レベルの政府、関係機関等から200名以上が参加

3.その他の訪問先

(1)威海市内企業等訪問
○威海火炬高新技術産業開発区
○濱田印刷機械有限公司
・ 濱田印刷機械(株)と、威海市印刷機械公司との出資により設立された合弁会社。オフセット印刷機を生産。
○山東華菱有限公司
・三菱電機(株)、伊藤忠商事(株)と中国企業2社により設立された合弁企業。FAX用主要部品を製造。
○威海威東日食品有限公司
・加ト吉、韓国企業、中国企業により設立された合弁企業。同市最大の水産食品加工・輸出メーカーで、主な輸出先は日本、欧州。
○威海輸出加工区
(2)青島市内企業等訪問
○海爾集団公司(ハイアール)
・中国の総合家電最大手。米国に積極的に進出。先日、サンヨーとの包括的な提携に合意した他、多くの日本企業と提携・協力関係にある。
○現地ビジネス事情説明会
・講師 山口銀行青島支店長
○青島東秦佳世客有限公司(青島ジャスコ)
・ジャスコが現地企業との合弁でショッピングモールを開設。
○青島華鐘製薬有限公司
・鐘紡と現地企業3社の合弁会社。漢方薬の製造・販売。
○タイコ エレクトロニクス AMP青島有限公司
・米タイコエレクトロニクス社の日本法人が設立した現地工場。
コネクター、センサー、スイッチ等の各種電子部品を製造
○青島電光電機有限公司
・ スーパー等向けショーケース用の蛍光灯(主にソケット部)の製造・国内販売、輸出
ソケットについては、中国国内シェア7割。